教育・子育て

教員免許更新制廃止へ 5年にも新研修制度

 教員免許に10年の期限を設ける教員免許更新制について文部科学省は8月23日、廃止することを決めた。更新制の在り方を議論する中教審の小委員会に同省が「発展的に解消する」との審議まとめ案を提示した。「教員の質」向上を目指した平成21年の制度開始から10年余り、時代の変化に対応できる新たな教員の学びの場を構築していく。

 同省は廃止のための教育職員免許法改正案を来年、国会に提出し、令和5年にも新たな教員研修制度を開始する方針。新制度開始までに期限が到来する教員は講習を受けるなど更新に必要な手続きを行う必要がある。

 同省はこの日のまとめ案で、更新制導入以降、ICT(情報通信技術)化や働き方改革など教育現場が急速に変化してきたことを指摘。教員が最新の知識や技術を学び続ける必要性を指摘しつつ、免許喪失につながる更新制が「教員の主体的な学び」の阻害要因となるとした。さらに受講に伴う時間的、経済的な負担感なども廃止の理由として列挙した。 一方、更新制が、当時整備されていなかった教員の学びの場を提供してきたとして導入の意義を強調。更新制講習を実施してきた大学での知見を継承していく必要があるなどとした。

 新たな制度には、各教員ごとに研修履歴を記録して管理。個々の能力を引き出すための必要な研修を受けられる「オーダーメード」が可能になる制度設計を目指す。また、期待される水準に達していないと判断された教員には職務命令で研修を受けることを求める仕組みを盛り込み、場合によっては免許停止などの措置も検討する。

 萩生田光一文科相が3月、更新制の「抜本的見直し」を中教審に諮問していた。萩生田氏はこの日、記者会見を行い、更新制に関し「一定の成果はあったが、中身が伴っていなかった」などと総括した。

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