シンガポール、生活コスト上昇 引退後に備えた貯蓄長期化

2016.7.29 05:00

ベンチで談笑する男性たち。シンガポールは、高齢化社会が進み、老後の生活不安が高まっている(ブルームバーグ)
ベンチで談笑する男性たち。シンガポールは、高齢化社会が進み、老後の生活不安が高まっている(ブルームバーグ)【拡大】

 シンガポールの労働者は引退に向けて貯蓄に要する年数が長期化している。英銀行大手HSBCによると、現役世代の平均的なシンガポール人は、32歳で引退に向けた貯蓄を始め、29年間継続する。すでに引退した世代では平均して39歳で貯蓄を始めて20年間継続した。生活コストの上昇などで期間が長期化しているという。現地紙ストレーツ・タイムズが報じた。

 同調査は、17カ国・地域の現役、引退世代の1万8000人を対象に行われ、うちシンガポール人は1008人だった。各世代間で引退に向けた貯蓄期間が最も異なるのは中国で、引退世代の9年に対し、現役世代が23年で14年の開きがある。逆にインドネシアは現役、引退世代ともに23年で同じだった。

 シンガポールは、現役世代の41%がもっと早く貯蓄を始めておくべきだったと考えているほか、38%が引退に向けた貯蓄をあきらめたと答えるなど、現役世代が厳しさを実感している回答が目立った。

 さらに、現役世代の60%が引退後は貯蓄を切り崩して生活費に回すと答えたほか、40%は仕事を続けないと生活を維持できないと回答。政府の年金システムが引退後の生活を支えるとした人は12%にとどまった。

 HSBCシンガポールの幹部は、調査結果からシンガポールの労働者が現金と不動産を引退後の備えとして重視している傾向がみられると分析。貯蓄期間の長期化については「生活コストが総体的に上昇しているなかでの不幸な犠牲という側面がある。残念なことに若いうちから失業など突発的な出来事に見舞われて貯蓄を断念するケースも増えているようだ」と述べた。

 別の調査ではシンガポール人の72%が引退後の生活に対して不安を抱えているとの結果も出ている。

 少子高齢化が進んで現役世代が減少傾向にあるなか、シンガポールは現役世代の労働者が気をもむ状況が続いていきそうだ。(シンガポール支局)

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