【マネー講座】《「もらう」相続》(4)〈事前の対策〉相続を“争族”にしないために (2/4ページ)

 このうち、トラブル防止という観点から公正証書遺言が最も望ましいと言えます。

 ちなみに、今後法令を改正し、自筆証書遺言に自筆ではない財産目録(各ページに署名押印)を添付する取扱を認めること、また法務局(登記所)で自筆証書遺言を保管する制度を発足させること(法務局が保管する遺言は検認不要となる見込み)が計画されています。

 受ける人が欲しい財産・要らない財産を、財産を遺す人は必ずしも正しく理解していないのが普通です。だから自由に遺言をしてもらうと、たいていの場合は困った内容の遺言になってしまいます。

 相続は財産のリレーのようなもの。遺す人と受ける人との共同作業です。一緒に財産を洗いなおして、もらって負担になる財産があるのなら生前に処分するなど対応策を検討しましょう。

 誰かが引き取らざるをえないのなら引き取る人を定め、その人には代わりに金融資産を多めに配分するなど、相続人の間で不公平感が生じないように配慮した遺言を作成してもらいましょう。

 遺言以外の方法では、一番確実なのは財産を生前に贈与してもらうことです。

 また、信託銀行が提供する信託商品(「資産承継信託」などの遺言代用型信託と言われる商品)を利用する方法もあります。

昨今は「家族信託」(親族が「受託者」として財産を管理する信託契約)も注目されていますが、実際に活用するにはコスト面や事務面でまだまだ課題が多く、容易には利用しにくい状況です。

「親孝行」から始めましょう