5時から作家塾

豊作でお得だった2020年マツタケ でも来年以降は高騰傾向へ戻る? (2/2ページ)

 吉林と北朝鮮東北部は同じ土壌を共有しているのでマツタケに付着する土壌を科学的に分析しても区別がつかないという。中には北朝鮮産マツタケに中国の土を人為的に付着させてカモフラージュを施す業者もある。

 その偽装マツタケが日本へ入ってくるのであるが、日本では“中国産”とだけ表示されて店頭に並ぶ。JAS法では、輸入品はいわゆる「原産国」のみを表示義務としているため、吉林や雲南など詳細な生産地は表示しなくてもよく、北朝鮮産の“偽装マツタケ”はますます判別がつかない状況にある。

 数年前には、北朝鮮マツタケをわざわざ一度、南部の雲南まで運搬してから雲南産に偽装して日本へ輸出するケースも確認されるなど偽装は巧妙さを増し、見分けるのがますます困難になりつつある。

 中国でちょっとしたマツタケブーム

 そんな北朝鮮偽装マツタケの経由地である中国では、マツタケ需要が急増している。もともと中国ではキノコ類を食べる食習慣はあったが、つい10年ほど前まで、マツタケはあの独特の香りが“臭い”と認識されていて、取れても廃棄されたり、畑の飼料などに使われたりしていた。

 その臭いキノコを日本人は重宝して高値で買い上げていくのが不思議だったのではないだろうか。

 21世紀に入り、中国で中間層が増え健康志向の高まりで日本人の長寿習慣が注目されるようになった。結果、マツタケを日本から逆輸入的に食べるようになるという、ちょっとしたマツタケブームが起こっている。今後、ますます中国でのマツタケ需要は高まっていくと考えられる。

 そうすると、今後は、今年のような例外的な豊作でもない限り、中国産マツタケ価格は高くなることが見込まれ、日本は人工栽培に成功するか、新たな優良な輸入先でも開拓しないと、庶民にとってマツタケは今以上に高嶺の花になってしまいそうだ。(筑前サンミゲル/5時から作家塾(R)

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5時から作家塾(R) 編集ディレクター&ライター集団
1999年1月、著者デビュー志願者を支援することを目的に、書籍プロデューサー、ライター、ISEZE_BOOKへの書評寄稿者などから成るグループとして発足。その後、現在の代表である吉田克己の独立・起業に伴い、2002年4月にNPO法人化。現在は、Webサイトのコーナー企画、コンテンツ提供、原稿執筆など、編集ディレクター&ライター集団として活動中。

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