海外情勢

米国務省の年次報告書、中国によるウイグル自治区などでの宗教抑圧を非難

 【ワシントン=黒瀬悦成】米国務省は12日、世界の信教の自由に関する2020年版の年次報告書を公表し、中国政府が新疆(しんきょう)ウイグル、チベット両自治区などで少数民族に対する宗教的抑圧や人権弾圧を続けていると批判した。

 国務省高官は12日の記者会見で、中国はウイグル自治区でイスラム教徒少数民族に対する監視体制を強化し、自治区全体を「事実上の野外監獄」に変えようとしていると指摘し、こうした迫害は「中国における宗教信仰者に対する抑圧の集大成だ」と非難した。

 報告書は「中国政府は宗教を管理し、国家や中国共産党などの利益を脅かすと見なした信仰者の活動や個人的自由を制限し続けている」と指摘。ウイグル自治区では中国当局による身柄拘束や政治教化、拷問、強制不妊手術や強制労働、信仰などを理由とした長期間の強制収容が横行していると強調した。

 報告書はまた、ミャンマーでのイスラム系少数民族ロヒンギャに対する迫害を「民族浄化だ」と批判したイランやロシアなどでの宗教弾圧も非難した。

 ブリンケン国務長官は記者会見で、ウイグル自治区での中国の行為は「人道に対する罪であり、ジェノサイド(民族大量虐殺)だ」と改めて訴えた。

 ブリンケン氏はまた、法輪功メンバーの恣意(しい)的な拘束などの人権侵害に関与したとして、中国の政府高官1人とその家族が米国に入国するのを禁止する制裁措置も発表した。

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