海外情勢

米パイプラインの稼働再開 サイバー強化の大統領令署名

 サイバー攻撃で操業を停止していた米パイプライン運営大手コロニアル・パイプラインは12日、操業を再開したと発表した。一方、バイデン米大統領は同日、米国のサイバーセキュリティー強化を目的とする大統領令に署名した。

 同社のパイプラインはニューヨーク都市圏を含む東海岸にとってガソリン・ディーゼル燃料の極めて重要な供給源。全米の平均ガソリン小売価格は6年ぶりに1ガロン=3ドルを突破した。同社は身代金要求型コンピューターウイルス「ランサムウエア」攻撃により7日からシステムを停止していた。米紙ワシントン・ポストによると、同社はハッカーに身代金を払わずサイバーセキュリティー会社の支援を受けデータ復旧を目指すという。

 こうした中、バイデン大統領はサイバーセキュリティー強化の大統領令に署名した。民間セクターとのサイバー攻撃に関する情報共有の改善や、政府内でのより良い安全慣行の導入を通じて対策強化を図る。また、大規模なサイバー攻撃への政府の対応改善策も検討する。

 この大統領令は数カ月にわたって策定作業が行われていたが、コロニアルへの攻撃を受けて1週間足らずで公表した。

 ホワイトハウスは同大統領令に関する声明で、米国の極めて重要なインフラの大半は民間セクターが所有・運営しているとして、こうした企業にサイバー攻撃への守りを強化するよう要請した。

 大統領令は、政府と契約する情報技術(IT)サービス企業に対し、事件に関する情報共有を義務付ける。連邦政府も安全なクラウドサービスや暗号化などを採用し、より近代的で安全なコンピューターネットワーク構築に向けた対策を6カ月以内に打ち出す方針だ。(ブルームバーグ Jill Shah、Sheela Tobben)

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