国内

立民と国民、連合と政策協定 不協和音で個別締結

 立憲民主、国民民主両党は15日、最大の支持団体である労働組合の全国組織「連合」と次期衆院選に向けた政策協定を締結した。連合が目指した3者の協定は、先の東京都議選などで立民が共産党と連携したことに国民民主が反発した影響で見送られ、同じ内容の協定をそれぞれ別途結ぶ形になった。衆院選に向けた立民と国民民主の不協和音が浮き彫りになった。

 政策協定は「わが国の最大の課題は、コロナ危機の克服であり、命と暮らしを守ることをあらゆる政策の起点とする」など5項目で構成。その上で「上記の実現を志す候補者全員の当選を果たすべく、(立民は国民民主と、国民民主は立民と)連携・協力し、一丸となって取り組む」と明記した。締結式は非公開で行われた。

 連合傘下の一部の民間産業別労働組合(民間産別)や国民民主は、共産と連携しない姿勢を明確にしている。だが、4月の参院長野選挙区補欠選挙では立民候補が共産と共闘し、亀裂が生じた。連合執行部は3者で協定を結ぶことで、立民と国民民主の共闘をアピールしたい考えだった。

 しかし、今月の都議選では立民と共産が再び共闘した。共産と国民民主が争う墨田区では、立民の衆院選候補予定者や区議が共産候補を応援した。国民民主や民間産別の反発はさらに強まり、政策協定は連合と個別に結び、立民と国民民主の「連携・協力」を記す形を落としどころとした。ただ、立民が都議選対応を総括していないとして、こうした記載への不満の声も消えていない。

 政策協定は「左右の全体主義を排す」とうたう。共産党を念頭に置いた表現で、国民民主の玉木雄一郎代表は記者団に、共産主義や共産党を意味すると解説した。一方、立民の枝野幸男代表は記者団に「何か具体的な特定をしているという理解はしていない」と語った。

 共産との関係をめぐる両党の溝が皮肉にも政策協定で明らかになった。両者を立てたい連合の神津里季生会長は記者会見で「どちらもおかしなことを言っているとは思わない。何に重きを置いて発言しているかということ」と述べた。(田中一世)

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