国内

自民、都民ファ…主導権めぐり思惑交錯

 東京都議会の次期正副議長を選出する23日の臨時会を前に、主導権をめぐる主要政党の思惑が交錯している。今月4日投開票の都議選で、自民党は第一党を奪還したものの単独過半数には届かず、協力する公明党に加え、都民ファーストの会との連携を模索する。ただ、都議選で争った都民ファへの反発は自民内でも根強く、小池百合子知事の国政復帰の可能性もあいまって、一筋縄ではいきそうにない。(植木裕香子)

 都議選で自民は33議席を獲得したが、公明の23議席と合わせても過半数の64議席には及ばなかった。ある自民都議は自公主導の都政運営に向け、「同じ保守系の都民ファとの連携が必要」と指摘する。31議席を確保した都民ファを巻き込めば、安定した勢力を形成できるとの見通しだ。

 ただ、都議選では小池氏が選挙戦最終日に都民ファ候補の応援に駆け付けたことで情勢が一変したとの見方もあり、都民ファに敗れた候補が少なくない自民内には「都民ファ憎し」の声もある。それだけに別の自民都議は「国政の勢力図とは逆行するが、議席を上積みした立憲民主党との連携もあり得る」と漏らす。

 その立民は次期衆院選を控え、都議選同様に共産党と連携を続ける構えにもみえる。だが、ある立民都議は「都議選で共産と連携したことで、取り逃した票もある。都政を前に進められるならば、連携相手を共産に固定する必要はない。国政と都議会は別もの」と、自民との連携の可能性に含みを持たせる。

 これに対し、公明都議は「立民との連携は考えにくい」と牽制(けんせい)した上でこう指摘する。「立民も国政で対決する自民と連携すれば、『ねじれ』が生じる。そう簡単にはいかない」

 主要各党の思惑が複雑に絡む中、都民ファは「今後も小池氏との連携方針に変わりはない」との立場を堅持する。だが肝心の小池氏は、自公関係者が「自民、公明、都民ファの3党による過半数確保に向けた調整役を小池氏に期待しているが、動く気配はない」と嘆くように、現時点では静観している。

 新しい勢力図の下で論戦が本格化する第3回定例会は、9月に開会予定だ。秋までに行われる衆院選と時期が重なれば、国政復帰もささやかれる小池氏が議会対策から距離を置く可能性もある。ある自公関係者は「小池氏が国政復帰を狙っているならば、このまま都民ファとの調整役になることを期待できないかもしれない。都議会運営は難しいものになりそうだ」と頭を抱えた。

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