海外情勢

中国と台湾のTPP加入 参加国や米国で温度差 (1/2ページ)

 【シンガポール=森浩、ニューヨーク=平田雄介】中国と台湾が相次いで環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)加入を申請したことを受け、参加11カ国の判断が注目されている。加入には参加国による全会一致の承認が必要だが、中国をめぐる姿勢に温度差がある。米国はTPP不参加国ながら中国阻止に動く可能性もあり、一連の交渉は米中対立が反映される展開ともなりそうだ。

 中国の申請に対して、東南アジアの複数のTPP参加国は比較的前向きな反応を示している。関税撤廃で貿易活発化への期待感があるほか、中国が各国に対して展開したロビー活動が奏功しているという側面もありそうだ。

 マレーシアは9月の声明で、中国の加入で「2国間の貿易や投資が一段と高みに達する」と期待を寄せた。南シナ海の領有権をめぐって中国と対立するベトナムも経済的な連携を期待し、「経験や情報を共有する用意がある」と前向きな姿勢を見せている。

 加入交渉をめぐっては議長国の態度も重要だ。中国外務省によると、来年の議長国シンガポールも中国の加入申請に「支持」を表明したという。

 中国と対立が深まるオーストラリアは慎重姿勢をあらわにする。豪州が昨年、新型コロナウイルスの発生源について第三者による調査を求めたことを契機に、中国は豪州産品に高関税を課す事実上の報復措置を取った。

 テハン貿易相は中国の加入申請について、貿易自由化などで「高い水準」を満たす必要があるとの原則を強調。TPPをめぐる交渉より前に、「(2国間の)閣僚級協議で解決すべき重要な問題がある」と述べた。

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