海外情勢

日本の防衛費増強に期待 米次期駐日大使、議会証言「日米の絆を深化」

 【ワシントン 渡辺浩生】バイデン米大統領が次期駐日大使に指名したラーム・エマニュエル前シカゴ市長が20日、承認に向けた上院外交委員会の公聴会で証言した。中国の覇権主義的行動について「狙いは分断を通じた制圧だ。米国の戦略は結束を通じた安全保障にある。地域の結束は日米同盟の上に築かれている」と述べ、インド太平洋の平和の基盤として同盟深化と防衛力増強など日本の役割に期待を表明した。

 エマニュエル氏はまず、日本を取り巻く地域における米外交政策が「重大な分岐点にある」と指摘。海洋覇権の追求を強める中国の戦略を「すべての道が北京の利益に向けた一方通行の道」と表現し、日米共通の最大の課題が中国との競争にあることを鮮明にした。

 大使の最優先課題は「自由で開かれたインド太平洋における平和と安定の礎となってきた日米の絆を深化させることだ」と強調。日本を「地域で最重要の米国の同盟国」とし、「自由で開かれたインド太平洋」が安倍晋三元首相による提案で米国を含む地域の同盟・友好諸国の「すべてに採用された」と称賛した。

 その上で、対国内総生産(GDP)の1%以内におおむね抑えられてきた日本の防衛費に言及。「1%以上に引き上げることを最近(岸田文雄)首相は語った」と述べ、岸田政権による防衛費の増強努力、特に米国と「相互運用が可能な」兵器購入に期待を寄せた。日本への要求が強まることを示唆したものといえる。

 一方、北朝鮮の一連の新型ミサイル発射による挑発が「米国に不可欠な日韓の協力の重要性を喚起した」と指摘、日米韓の3カ国の連携で北朝鮮問題に取り組む姿勢を強調した。

 エマニュエル氏はオバマ政権で初代大統領首席補佐官を務めた。駐日大使ポストは現上院議員のハガティ前駐日大使が2019年に出馬のため辞任してから空席が続いている。

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