海外情勢

トルコ大統領、米欧大使ら10人の国外追放を指示

 【カイロ=佐藤貴生】トルコのエルドアン大統領は23日、欧米など10カ国の駐在大使を国外追放するよう外務省に指示したことを明らかにした。国外追放の期限など詳細については明らかにしていない。実際に国外追放に踏み切れば、欧米との関係悪化は必至だ。

 大使らがトルコで拘束されている実業家の釈放を要求したことへの対抗措置。ロイター通信などによると、エルドアン氏は同日、大使らを「ペルソナ・ノン・グラータ」(好ましからざる人物)と呼び、国外追放処分にすると述べた。

 実業家は慈善活動も行っていたオスマン・カバラ氏で、2013年にトルコで起きた大規模な反政府デモを支援したとして起訴された。昨年に無罪判決が出たが別件で逮捕され、拘束は約4年に及ぶ。

 米仏独やカナダなど10カ国の駐トルコ大使は今月18日、カバラ氏の早期釈放を求める共同声明を発表し、トルコ外務省から抗議を受けていた。日本は含まれていない。

 カバラ氏の拘束をめぐり欧州人権裁判所は19年、合理的な容疑がないとして即時釈放を求めていた。同裁判所は、テロ関連の容疑で16年から拘束されている少数民族クルド系政党の元党首についても、明確な証拠がないとして即時釈放を求めている。

 エルドアン政権は5年前に起きたクーデター未遂事件の後も、15万人以上の公務員を解職や停職処分とし、多数の報道機関を閉鎖に追い込むなど、反体制派を厳しく弾圧して欧米から批判されている。

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