5時から作家塾

深刻な介護の人材不足を解決へ 大阪発、新ビジネスモデルで難題に挑む (3/3ページ)

吉田由紀子
吉田由紀子

 理にかなったプロジェクトも…どうやって運営?

 現在、65歳以上の人口は約4000万人。この内、就業を希望している人が、10%の400万人。さらに10%にあたる40万人が介護職に就いてくれれば、人材不足は解消すると重松さんは話す。まさに理にかなったプロジェクトである。

 とはいえ、受講料を無料にして、どうやって運営ができるのだろうか。

 「スクールを卒業した方に対して、就業を希望する施設を紹介しています。その際、施設側から紹介手数料を支払ってもらっています。それが収益源です。弊社の場合、手数料は少額ですが、ここ数年、他の介護人材紹介会社では、紹介手数料が高騰しており問題になっています。人材不足に悩む施設が、70万、80万もの高額な紹介料を支払って人材確保するケースが後を立ちません」

 こういった紹介料は、介護施設にとっても多大な出費になる。本来、現場の介護に充てるべき費用が高額な手数料になっているのだ。回りまわって施設運営、介護保険に影響を与え、保険料が値上がりしないとも限らない。誰にとっても迷惑な話でしかない。

 こういう状況を何とか改善していきたいと言う重松さん。現在、地域の施設と連携を進めており、いずれこのプロジェクトを全国に展開していきたいと考えている。

 「介護の仕事は給料が安い割にきつい、というイメージも広がってしまっていますが、実際はそうでもありません。国の補助金も増額されていますし、待遇も改善されています。希望を持って働ける世界だと考えています」

 今年10月に行われる介護報酬改定では、「介護職員等特定処遇改善加算」の名目で報酬が増額されることが予定されている。

 ずっとケアスクールは、文字通り、卒業した後も手厚くケアしていくのが、特徴になっている。

 「介護職は精神的に厳しい時もあります。そんなとき、仕事帰りに気軽に立ち寄れて、同じ仕事をする仲間に相談できたり、ストレスを発散できるお店があればずいぶんラクになると思います。近い将来、そんな場所を作ろうと考えています」(吉田由紀子/5時から作家塾(R)

5時から作家塾(R)
5時から作家塾(R) 編集ディレクター&ライター集団
1999年1月、著者デビュー志願者を支援することを目的に、書籍プロデューサー、ライター、ISEZE_BOOKへの書評寄稿者などから成るグループとして発足。その後、現在の代表である吉田克己の独立・起業に伴い、2002年4月にNPO法人化。現在は、Webサイトのコーナー企画、コンテンツ提供、原稿執筆など、編集ディレクター&ライター集団として活動中。5時から作家塾(R)のアーカイブはこちら

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