働き方

変わる就活 戸惑いも恩恵もコロナ禍でウェブ中心、地方組は負担減

 今春卒業した大学生の就職率は前年同期比2.0ポイント減の96.0%だった。一部の企業で採用選考中断や内定取り消しといった新型コロナウイルスの影響はあったものの、就職状況は底堅さを保った。説明会や面接は多くがオンラインの「コロナ仕様」に切り替わり、対応に戸惑う学生は多い。一方、地方在住者には歓迎する声もあり、大学の就職支援担当者は「学生の積極性が重要になる」と分析する。

 出遅れも底堅く

 厚生労働省によると、今春卒の大学生の就職内定率は、昨年10月時点で前年同期比7.0ポイント減と苦戦したが、その後巻き返した。希望者の9割が就職した北海道大のキャリア支援課は「昨年4月の緊急事態宣言で企業の選考が一時ストップし、例年より日程が後ろ倒しとなった」と説明する。

 来春卒業予定の学生の就職活動も滑り出しは好調だ。就職情報サイト「リクナビ」を運営するリクルートによると、5月1日時点の就職内定率は前年同期比5.6ポイント増の51.3%で、20年卒の同時期とほぼ近い水準。リクルートの就職みらい研究所の増本全所長は「新卒採用は堅調だ」との見方を示す。

 ただ、コロナ禍が就活に与えた影響は否めない。日本大(東京)では、昨年3月の活動解禁前に内々定を得たが、企業からコロナ禍を理由に取り消された学生がいた。担当者は「幸い別の企業に決まったが、早めに得た内定が取り消されると本人が出遅れ感を抱いてしまう」と話した。

 交通や宿泊など業績不振に陥っている業種も少なくない。厚労省は来春卒の学生の就活支援を強める考えだ。

 コロナ禍で、就活は大きく様変わりした。会社説明会や面接は多くがウェブで実施。感染拡大を受けてキャンパスを閉鎖し、オンライン授業に切り替えた大学も多い。立命館大(京都市)の担当者は「学生同士で交流する機会が減り、就活をめぐる不安を一人で抱え込む学生もいた」と指摘。留学や課外活動も中止が相次ぎ、「『学生時代に力を入れたこと』がPRしづらい」との相談もあったという。

 積極性、より重要に

 就活のオンライン化にはメリットも。鹿児島大4年の女子大生は、東京に本社があるアパレル会社を志望、最終面接を控える。3次面接まではオンラインで「気が楽。面接のたびに東京に行っていたら、交通費のことなどを考えて精神的に落ち着かなかったと思う」と話した。

 北海道大の担当者は「地方の学生は移動の負担が減り、日程調整がしやすくなった」と評価。立命館大の担当者は「自分の状況を周りと比較しづらくなった面があり、結果に差が出やすい。積極的に動けるかどうかが今まで以上に重要だ」とした。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus