働き方

韓国「女性徴兵論」に注目 大統領府へ29万人請願、男性の不満反映か

 男性の徴兵義務がある韓国で、女性も兵役に就くべきだと訴える大統領府への請願に29万人以上が賛同し、注目を集めている。若い時期に軍生活を強いられ、就職や昇進などで女性に比べ不利だと感じる男性の不満の表れとの見方が強い。

 大統領選が来年3月に迫っており、20代男性の支持離れが深刻な与党「共に民主党」からは、女性の軍事訓練を義務化する提案や、兵役の実績を昇進に反映させる法整備を推進する動きが出ている。

 「女性も徴兵対象に含めてください」とのタイトルで4月、大統領府のウェブサイトに掲載された請願は、男女平等を追求する現代社会では「女性の能力が決して男性に劣らないことを皆が認知している」と強調した。実際、職業軍人では女性初の海兵隊ヘリコプター操縦士が昨年誕生するなど、女性の進出が注目を集めている。

 北朝鮮と対峙(たいじ)する韓国では、男性の兵役が憲法で定められ、現在は18~21カ月の軍務に服する。かつてより期間は短縮されたが、学業が中断し就職が遅れることへの不満は根強い。

 大統領選への出馬を表明した共に民主党の朴用鎮議員は最近、男女問わず最長100日間の軍事訓練を義務付け、有事に備えた予備軍を編成する案を提唱した。法整備の動きを見せる若手議員らは、地方自治体の職員採用や公共機関での昇進の際、兵役の実績を反映させるべきだと主張する。

 4月のソウル市長選では住宅価格高騰で逆風が吹き、与党候補が惨敗。出口調査では20代男性の70%以上が野党候補に投票したと答えた。こうした層の歓心を買うため、議員らが徴兵問題に目を向けたとみられている。

 請願サイトで20万人以上が賛同した案件には大統領府が回答することになっており、何らかの見解を示す見通しだ。(ソウル 共同)

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